過敏性腸症候群とストレスの関係

病院で検査をしても腸に異常は見られず、腹痛、下痢や便秘などの便通の異常や不調を慢性的に繰り返してしまう状態を「過敏性腸症候群」といいます。

例えば、

  • 通勤の電車の中で腹痛に襲われることが多い
  • 下痢をすることもあるため、各駅停車にしか乗れない
  • もしものために、トイレの位置は把握している
  • 試験の前になると必ずと言っていいほど便秘になる
  • 4日以上排便がなく、腹痛で集中できない

このように、ストレスがかかったときに一時的におなかの不調が起こるような状態です。

過敏性腸症候群の人が、ストレスを自覚した時に、症状が悪化することが研究結果で証明されています。

腸には、迷走神経という神経があり、なんとこの神経線維の90%が、脳へ情報を伝達しているのです。

脳は腸からの情報を「感情」としてキャッチします。

なので、腸に、刺激が入ることで、腸が過敏に反応し、脳はそれをストレスとして認識してしまうのです。

つまり、脳がストレスを感じることで、腸に影響を与え、逆に腸に刺激が入ることで、そのストレスが脳へ影響を与えるという悪循環になるのです。これを「脳腸相関」と言います。

このストレスにもさまざまなものがありますが、

①緊張②不安③抑うつ④周囲への過剰反応などがストレスとなって過敏性腸症候群を起こすことがよく見られます。

しかし、ストレスがあることを自覚していない場合もあります。

ストレスと便通の異常に関係があるのは、脳と腸が自律神経でつながっていて、密接な情報のやり取りを行っているからなのです。

胃や腸などの内臓の働きはこの自律神経によって支配されます。

この自律神経は脳の「視床下部」という部分から出される命令によって働いています。

その人にとってストレスとなる情報が外から脳に入ってくるとそれに反応してしまい、適切な指令が送れなくなって内臓の働きが乱れてしまうのです。

ストレスの影響を受け、腸の動きが速くなりすぎると、下痢になります。反対に動きが十分でないと、便秘が起こります。

阿倍野カイロプラクティック