私たちが普段音を聞くときに、音の伝わりの経路は、
①外耳→②内耳→③聴神経→④脳
このような通り方をしますが、そのいずれかで何らかの障害が起こり、「耳鳴り」が生じると言われています。
耳鳴りは、聴神経や脳の病気などが原因の併発性のものや、過度のストレスや疲れが原因で起こることもあります。
そして、耳鳴りは、免疫力が低下しているのが原因で起こる場合もあります。
原因を突き詰めば、キリがないのですが、脳の病気や聴神経の異常障害など、そのような病気をもっている訳でもないのに、耳鳴りが起こることがあります。
上記では、免疫力の低下が原因で起こる場合もあるとお話しましたが、免疫力を司るのは腸内環境です。
腸内環境の悪化
耳鳴りと腸内環境には、どのような関係があるのでしょうか?
私たちの体の細胞には、たんぱく質を合成する「小胞体」という器官があります。
この小胞体の働きが低下すると、構造の異常なたんぱく質が合成されて小胞体の中に蓄積されてしまうのです。
この状態を小胞体ストレスといい、内耳の細胞で小胞体ストレスが続くと機能に異常をきたし、耳鳴りなどが起こることもあります。
そして、腸内に悪玉菌が増えたり炎症を起こしたりすると、異常たんぱく質が全身の細胞に送られて小胞体ストレスが起こりやすくなる可能性があるのです。
つまり、悪循環の流れとして
①腸内が悪化する
↓
②内耳の細胞の小胞体ストレスがかかる
↓
③結果、「耳鳴り」が起こりやすくなる
という悪い流れを根本から改善する必要があり、腸内環境の改善が求められるのです。
腸内の善玉菌を増やす
私たちの体の調子のほとんどは実は、腸の状態が元気かそうでないかで決まります。
本当にこれは大袈裟でも嘘でもありません。
例えば、インフルエンザやノロなどのウィルス、病原性大腸菌O-157などの病原菌から体を守る「免疫細胞」は、約6~7割が「腸」に集中していると言われています。
腸が元気な状態ということは、免疫細胞が元気に働いてくれ、有害なウィルスや病原菌から私たちを守ってくれるのです。
逆に、腸が元気でないと免疫細胞が十分に働かず、風邪をひきやすくなったり、体調がすぐれない日が続いたりします。
腸が元気でない時の腸内はきっと、悪玉菌優位の状態で耳鳴りも起こりやすくなっています。
善玉菌を元気にし、良好な腸内環境をつくるのは、乳酸菌が豊富な発酵食品をしっかり摂ったり、乳酸菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖が豊富な食品をたくさん摂ることです。
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